SONY FX30につけるレンズ。『とりあえずコレ！』

　コスパ太郎です。

　今回はSONY FX30につけるレンズについてのお話です。SONY FX30と言えば、一般的なαシリーズと異なり、CinemaLineに分類わけされる業務用のコンパクトビデオカメラですね。

　ミラーレス一眼の形をしていますが、長時間動画を撮影しても熱暴走しないように内部に廃熱のファンが付いていたり、本体にカメラねじが複数切ってあったり。さらにはマイクや外部モニターなどアタッチメント無しで取り付けられますから、動画撮影に特化したカメラです。

　そんなSONY FX30ですが、購入するときは2つのモデルがあります。1つ目はFX30本体のみ。2つ目はXLRマイクが付けられるXLRハンドルが付くモデルの2つです。

　2つのモデルの違いはXLRハンドルが付くか、付かないか。つまり入門キットのように、いわゆるキットレンズと呼ばれるレンズが付いてきません。レンズは別売りです。
業務用として購入されることがほとんどでしょうから、わざわざ入門用のレンズをつけて販売することもないということでしょう。

　ちなみにFX30にキットレンズモデルがあったとしても、よっぼど魅力的なレンズじゃない限り、わたしは本体だけ購入しますね…

　最初の1本目のレンズを自分で決めないといけないFX30ですが、『とりあえずレンズはコレ!』というレンズを紹介しています。今回紹介するレンズはいわゆる万能レンズなので、まずはこのレンズを使ってみて、ご自身の環境に合わせて特化したレンズを導入していくのがベストだと思います。

　なぜこのレンズを紹介するのか？の基準があいまいだと説得力がありませんから、選定基準についても解説しています。参考にしてみてください。

自己紹介

年間通販サイトで100アイテム以上購入し、良いアイテムも悪いアイテムも世間に発信することを使命としてブログをやっている

コスパ太郎

レンズ選定の基準について解説しておく。

　まず、レンズもいろんな特性があります。重さや大きさ、性能や価格など。一番ベストなのは、軽くて、小さくて、性能が抜群に良くて、安いレンズですよね。ただ、そんな都合の良いレンズは世の中に存在しません。

　レンズを選ぶときには、ご自身が使う環境やお財布事情と相談してベストな選択をする必要があります。ですから、あなたの譲れないものは何か？逆にある程度許容できるのは何か？をはっきりさせておく必要があります。

例えば、『性能は譲れない。プロが使うレベルがいい』として、『どんなに高くてもいい！』『どんなに重くてもいい！』という場合には最上位機種のGMレンズを選べばよいです。

　逆に、『とにかく値段重視。価格は抑えたい』とすると、『性能はそこそこで我慢』『重くて大きい』というレンズを選ぶことになるわけです。

　あなたの要望としては、できれば、コスパが良くて、映りもまあまあそこそこキレイ。
軽さもある程度カメラ本体とバランスが取れて、持ち運びも苦じゃない。そんなレンズが欲しいのではないでしょうか？

　というわけで、最上位機種も安価なキットレンズを使っていたわたしの経験から、FX30に最適な基準を発表したうえで、最終的にどのレンズが良いか個人的なNo.1について発表していきます。

　基準を表にまとめておきました。基準となるのは4つとプラスアルファで余談も含んでいます。

SONY FX30はフルサイズではなく、APS-Cサイズのセンサー。

　SONY FX3はフルサイズセンサー搭載ですが、FX30はAPS-Cサイズのセンサ－を搭載しています。では、APS-Cとフルサイズで何が違うのでしょうか？

　レンズに絞ってお伝えすると、APS-Cサイズ専用とフルサイズでジャンルが分かれています。分かれている理由は、センサーサイズが大きいフルサイズセンサーのほうが、隅々まで映るので周辺までしっかり解像しないといけない。そのためレンズの設計時点でフルサイズに対応して、部品が高価になるためレンズの価格も高いというのが理由です。

　値段の話をさせてもらうと、APS-C専用レンズと、フルサイズ用レンズの差は結構あります。

　ここまでの説明の通り、フルサイズ用のレンズのほうが高額です。つまり、FX3と比較すると、本体の金額に加えて、レンズもフルサイズ用を使わなければいけないので、上乗せされて差が出てきます。

　E-mountシステムは、APS-Cだろうがフルサイズだろうが、マウントが一緒なので装着できますし、
フルサイズ用レンズをFX30につけることも撮影することも可能です。

　ただ、そこまでしてもフルサイズ用レンズの値段に対してのコストパフォーマンスがあまり良くないです。APS-Cサイズのセンサーにフルサイズ用のレンズはオーバースペックですから。

　というわけで、FX-30につけるレンズは、APS-C専用レンズで十分です。

SONY FX30は本体にズームレバーが付いている。

　SONY FX30には、一眼系カメラにしては珍しくズームレバーが付いています。

　このズームレバーを最大限に有効活用するには、レンズもズームレバーに対応したものを選ぶ必要があります。具体的には、パワーズーム機能というものを搭載したレンズです。パワーズームに対応したレンズはそれほど数はありません。

　SONYの純正レンズでパワーズームを搭載しているAPS-C用レンズは、記事執筆時点(2023年/7/15)現在5機種あります。以下に紹介します。

　どれも魅力的ですが、ある程度ズームの倍率があったほうが扱いやすいです。

　SELP1020Gは焦点距離が10mm～20mmまでしかズームできません。10mmしかズームできないのはちょっと…あまりズームレンズの意味がないような…このレンズを使うくらいなら単焦点レンズを使う気が….

　そういった意味では、SELP18-200は倍率が高くて汎用性が有ります。近くのものから遠くのものまで幅広く対応することができます。

　こちらのレンズを使って動画撮影したことがありますが、結構ズームできるので遠くのものをズーミングするのに重宝します。ただ、ズーミングすると鏡筒が伸びるのでちょっと注意が必要ですね。

軽さは正義。機動力や活躍の機会に関わる。

　次は重量です。日々筋トレをしていて、どんなに重いレンズでも1日歩き回れるぜ！！という人を除いて、軽ければ軽いほうが良いですよね？

　ただし、軽いけど解像度が悪いようだと本末転倒。軽いけど写りが良いレンズが良いですよね。

　写りが良いかどうかの一つの指標として、メーカーが出しているバッジで判断することができます。

　SONYでは、3つのランク分けがされています。そのランクが、

　この順番です。GMのバッジが付いているものは最高ランクです。つまり、最高品質の撮影ができるGMレンズを、FX30につければ最高ですよね？なのですが……

　実は残念ながらAPS-C用レンズでGMが付いているレンズは存在しません。GMレンズはすべてフルサイズ用です。APS-C用のレンズでランクが一番高いものはGまでしかありません。

　GMレンズはフルサイズ用なので、APS-Cセンサーでもきれいに撮影することができますが、はっきり言ってもったいないです…レンズの値段に対して、使えている部分が一部ですから…

　GMレンズはFX30にはもったいないので、SONY FX30で選ぶべきなのは、消去法でGバッジが付いているレンズということになります。

　メーカーが出している指標なので、完全に信用するのもどうなのか？という話もありますが、SONYの説明としては、ここまで言っていますので、信用してみましょう。

ソニーの光学テクノロジーを集約させ、優れた描写力を実現させた「Gレンズ」。高精度な非球面レンズ、なめらかで美しいぼけ味を生む円形絞り、ED（特殊低分散）ガラスなど、磨き抜かれた光学性能。

https://www.sony.jp/ichigan/lens/technology.html?s_pid=jp_/ichigan/lineup/e-lens.html_technology

単焦点レンズは映りが良いものも多いが、使い勝手が微妙。

　単焦点レンズ(ズームができないレンズ)もいいですよね….一時わたしも単焦点を集めて沼にはまっていた時期がありました。

　実際、同じ焦点距離だった場合、単焦点レンズ　VS　ズームレンズで写りの良さを比較すると、ほぼ100%単焦点レンズが勝ちます。

　ですから、初めからこの画角で距離はどれくらい離れて撮影するんだ！とあらかじめ撮影前に決まっていれば単焦点が良いですね。例えばインタビュー動画を撮るような場合です。

　ただ、そこまできっちり決まっているシチュエーションってあんまりないと思うんですよね。そんなとき、単焦点レンズだとズームができないので、例えばいざカメラの撮影ポジションを決めようとしたときに困ることがあります。

　ちょっと画角的に少し寄らないと…とか、すこし離れないと…となった場合、自分が動くか、被写体に動いてもらう必要があります。基本前者だとおもいますが。

　そうなると、単焦点レンズのみの場合、いろんな焦点距離のレンズを持ち運ぶ必要があります。レンズを複数持ち運ぶ手間、それから場面の切り替えでレンズを付け直すことも想定されます。

　そうなると、シャッターチャンスというか撮影のタイミングを逃す可能性が出てくるわけです。ズームレンズなら、ズームリングを少し回すだけですから。作品として映画のような撮影距離や画角が決まった撮影以外は、使い勝手という点でズームレンズが間違いないです。

極端に安価な中華製のレンズだと…

　ここからはちょっと余談になります。Amazonなんかの通販サイトで、聞いたこともない
サードパーティ製のレンズが販売されていますが知っていましたか？？

　サードパーティ製というと、日本メーカーだと、タムロンやシグマあたりが思いつくと思います。カメラを作っていないレンズだけを作っているメーカーのことです。サードパーティ製だからと言って必ずしも性能が落ちるか？というとそうでもないのが面白いところなんですが…

　そんなサードパーティ製レンズですが、話を戻してAmazonで販売されているものをいくつか紹介しましょう。

まずはこんなレンズ。

　 Neewerというメーカーの32mm F/1.6という明るい単焦点レンズです。フォーカスはマニュアルだけで、AFは使えないという価格を抑えるために機能をそぎ落としたレンズです。
　現在品切れ中のようですが、これを購入したのは2020年の夏で、値段としては、確か5～6000円だったと記憶してます。

　1万円もしないで単焦点レンズが手に入る！と思ったんですが、到着後フォーカスリングを回すと、
「あれ？永遠に回る？？あ、外れた。」という感じで速攻でぶっ壊れました。
　安物買いのなんとかですね。ドストレートに言ってしまいますが、粗悪品ですね。すぐ捨てました。

　次に少し時間が経ってから購入したのがこちらのレンズ。

　VILTROXというメーカーの85mmF1.8の単焦点レンズです。先ほどのレンズと異なり、しっかりAFが効きます。値段は先ほどレンズに比べてだいぶジャンプアップします。当時5万円弱だったと思います。単純計算で先ほどの粗悪品の10倍くらいの値段です。

　写りはあまり期待していませんでした。純正のレンズの価格帯の半額でしたから。ただ、これが結構よかったんです。このレンズとα7iiiの組み合わせで撮影した写真が写真コンテストで入選したこともあります。それくらい写りはばっちりでした。

　写りがそこそこ良くて、フルサイズ用のレンズでちゃんとAFも効いて5万円を切るというのは、なかなかの純正レンズつぶしです。α7iiiは手放しましたが、このレンズはまだ手元にあります。

　ですから、中華製のレンズがすべて粗悪品と決めつけるのは少し間違っていると考えています。もちろん粗悪品も中にはありますが、当たりのレンズも存在しています。

　ただ….中華製のレンズって単焦点しかラインナップが無いです。中国メーカーではまだまだ技術的に難しいのかもしれません。今回は、ズームレンズが使いやすいという話で進めていますから、選考外としています。

最終的にバランスが一番いいレンズは….『結論、SELP18-105G』

　さて、ここまで来て、わたしなりのFX30に使うべき最適なレンズの発表です。

それは、こちら！

　ちょっと選定基準についておさらいをしておきましょう。選定基準は以下の通りです。

このレンズは、

• APS-C用レンズ。
• パワーズームに対応。
• Gレンズで解像力はありつつ、約427gとそこそこ軽量。
• 当然ズームレンズ。

すべての選定基準にマッチしています。

わたしはよく使いますが、
Amazonの評価もなかなか高いです。

記事執筆時点で星は4.4/5と高いです。
Youtubeなんかでも動画用として最適と紹介されています。

ちなみに、試しにこのレンズを使ってみたいと思いましたか？
そんな時は、レンズを借りられるサービスを使ってみるといいかもしれません。

　GOOPASSというサービスです。
実際わたしはここでNikonのレンズをレンタルしてみました。
店頭で触るよりも、もっと具体的に購入後のイメージができました。

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2023.08.13